斎藤慧選手、ドーピング陽性…うっかりを避けるために禁止薬を簡単にまとめてみました。

2018/02/14
 
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平昌オリンピックにて、日本選手から今大会初の陽性反応が出てしましました。

オリンピックに限らず、スポーツ競技大会ではドーピングが非常に問題となります。

ドーピングをすることは、選手自身の社会的信用を失ってしまうだけではありません。

そのスポーツ全体の価値を下げてしまう可能性もあります。

一緒に取り組んできた仲間や、これからの世代へも影響を与えかねないのです。

日本国内では、知識不足による「気づかず、うっかり」というケースが多いです。

では、ドーピングと判断される薬はどのようなものがあるのでしょうか。

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ドーピングとは

ドーピングとは、競技の時に自身の能力を高める為に薬物などを使用したり、それら薬物の使用を隠す行為のことを言います。

いわゆる「ズル」をして勝つのはフェアプレーに反するからダメ!ということでもありますが、ほかにも
・選手は健康を損なう可能性(実際、オリンピック競技中に亡くなった選手もいます)
・信じて応援している人を裏切るなど、社会的な悪影響
という問題があります。

禁止物質・禁止方法

世界アンチドーピング機構(WADA)が、禁止物質・禁止方法を定めた禁止表を発表しています。

世界アンチドーピング機構(WADA)とは、ドーピング禁止活動を世界で推進するために設立された独立した国際的機関です。

この禁止表は、毎年1月1日に改定され、1年間(同年12月31日まで)有効なので、常に確認が必要です。

禁止物質・方法の分類

【WADA禁止表(2017年度)】

1.常に禁止される物質と方法(使ってはいけない)
【禁止物質】
S0.無承認物質
S1.蛋白同化薬
S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質
S3.β2作用薬
S4.ホルモン調節薬および代謝調節薬
S5.利尿薬および隠蔽薬
【禁止方法】
M1.血液および血液成分の操作
M2.科学的および物理的操作
M3.遺伝子ドーピング

2.競技会(時)に禁止される物質と方法(競技大会中だけ禁止)
【禁止物質】
S6.興奮薬
a.特定物質でない興奮薬
b.特定物質である興奮薬
S7.麻薬
S8.カンナビノイド
S9.糖質コルチコイド

3.特定競技において禁止される物質(該当競技以外の選手は使える)
P1.アルコール
P2.β遮断薬

参照:薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック 2017年版
日本薬剤師会/愛媛薬剤師会/日本体育協会(スポーツ医・科学専門委員会 アンチ・ドーピング部会)

 

分かりにくいですね・・・

主に禁止物質について、次から簡単に説明します。

できるだけ簡潔に書くので、言葉が足りないところもあるかと思いますがご了承ください。

S0.無承認物質

動物用医薬品や、研究段階の薬など、現在医薬品ではないけれど人間が使えば競技が有利になる物質の総称です。

S1.蛋白同化薬

主には男性ホルモンの1つのテストステロン、テストステロンに似ている物質、筋肉増強効果があるものです。
男性ホルモンは主に筋力増強作用があります。

S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質

男性ホルモン以外のホルモンがここに該当します。
主なものを上げると、エリスロポエチンという赤血球を増やすホルモンがあります。
赤血球は酸素を運ぶ働きをするので、持久力が上がり有酸素運動の競技で有利になってしまいます。
他に成長ホルモンも、トレーニング効果増強が考えられています。

S3.β2作用薬

主に、ぜんそく治療用の薬が当てはまります。
交感神経興奮作用(体を動かしやすい状態にする)、蛋白同化作用があり、筋力に影響してしまいます。

S4.ホルモン調節薬および代謝調節薬

ここには、女性ホルモンを抑える働きの薬(ホルモンそのものではないです)や、筋肉が増えないようにする物質を抑える薬、インスリン薬などが含まれます。
女性ホルモンを抑えると、男性ホルモンが増えることが考えられます。
インスリンは、蛋白同化作用があります。

S5.利尿薬および隠蔽薬

利尿薬=おしっこを増やす薬です。
今回、平昌オリンピックで陽性となった「アセタゾラミド」はここに当てはまります。(アセタゾラミドは本来は緑内障などの病気に使いますが、利尿作用ももっています)
検査前までにおしっこをたくさん出しておくと、もしそれまでにドーピング該当薬物を使っていても、その成分をより出しておくことができてしまいます。
また、体重制限のあるスポーツでも有利になります。

S6.興奮薬

その名の通り、体を興奮状態にします。
眠気や疲労感を感じにくくなり、身体能力増強効果があります。

S7.麻薬

気分を落ち着かせる、不安をなくすなどの効果があります。
身体能力というよりは、メンタルなど心理的な面の効果といえるかもしれません。
そもそも、麻薬自体、常識として使用してはいけません(医療用麻薬は別です)

S8.カンナビノイド

マリファナ(大麻)に多く含まれる成分です。
効果は麻薬と似て、気分・メンタルへの影響があり、麻薬同様使用自体に社会的な問題が生じます。

S9.糖質コルチコイド

ステロイドと呼ばれるものの1つです。
色々な作用を持つ物質ですが、その中の、体の中でエネルギーを作り出す作用、興奮作用が禁止とされる理由とされています。

P1.アルコール

そもそも運動能力や判断力が落ちるので、飲まないのではと思いますが…
こちらも、社会的な問題が大きいのではないかと思います。

P2.β遮断薬

先ほどのβ作用薬の逆で、興奮を抑える働きになります。
問題ないかと思ってしまいますが、心拍数を下げたり不安な状態を落ち着かせるなどの効果が考えられます。

まとめ

リストをパッと見たときに、ちょっと分かりにくいなと思ったので、簡単にまとめてみました(医療従事者です)。

実際にスポーツをされる方は、スポーツドクターやスポーツファーマシストにしっかり相談することが第一です。

うっかりドーピングは、選手本人も周りの方達もやりきれないと思います。

これから、そのようなことがなくなるよう祈ります。

 

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